🧾 集金と売掛

集金と売掛金管理 — 未収を翌週に持ち越さない手順

その場で記録するか、あとで思い出すか。集金の管理は結局その一点です。週に一度の締めと、未収の一覧の使い方をまとめました。

金曜の夕方、三人ぶんの封筒と、合わない伝票

金曜の夕方六時。事務所の机の上に、その日配送に出た三人が置いていった封筒が並んでいます。現金と、走り書きの伝票と、レシートの裏に書かれたメモ。一人ぶんはきれいに合いましたが、二人目は伝票の合計と中身が食い違い、三人目は「一件は次回でいいと言われた」という口頭の申し送りだけが残っています。どのお客様の分だったのかを聞こうにも、本人はもう帰っています。月曜に確かめようと思っても、月曜には月曜の配送があり、この封筒は引き出しの奥に入ったままになります。

月曜の朝には、また新しい集荷と配送が始まります。金曜のずれは、そのまま持ち越されます。三週間経つころには、どのお客様にいくら残っているのかを誰も正確に言えなくなり、「たぶん、あの現場のぶん」という話し方になります。この状態で回収に伺うのは気が重く、気が重い回収は先送りされ、先送りされた未収は、さらに回収しにくくなります。そして最後には、金額そのものより、いつまでも片づかないという気分のほうが重くなります。回収の形を持たない会社では、この重さが毎月少しずつ積み上がっていきます。

集金と売掛の管理は、難しい会計の話ではありません。その場で記録するか、あとで思い出すか、その一点だけです。このページでは、現場で回る形の手順をご説明します。カーペットクリーニング業の管理システムのように配送のたびにお金が動く仕事でも、リフォーム業の管理システムのように工事が長く続く仕事でも、考え方の骨格は同じです。

支払いの形は、一日の中で混ざる

この業種のお金は、一種類ではありません。配送のその場で現金をいただく方、翌週に振り込んでくださる方、法人で翌月末にまとめて精算する方。同じ火曜日の午後に、この三つが同時に発生します。すべてを「売上」というひとつの箱に入れてしまうと、いつ現金が手元に来るのかが見えなくなります。その月の売上は悪くないのに、支払いの時期だけ毎回苦しい、という感覚は、たいていここから来ています。

大事なのは、売上が立った日と、お金が手元に届く日を別のものとして扱うことです。ProTakip では、ご依頼に対する金額と、実際にいただいた入金を別々に記録します。差額はそのまま未収として残り、消えません。「請求は出したはずだ」と「まだ入っていない」が、同じ画面の中で並びます。売上の数字だけを見ていると調子がよく見えるのに、手元の現金がいつも薄いという会社は、たいていこの二つを分けていません。分けた瞬間に、薄さの理由が数字で見えるようになります。

洗車や定期のご契約のように、一件あたりが小さくて件数の多い仕事では、この分け方がより効きます。洗車場の管理システムのような業態では、一件の取りこぼしは小さくても、月に積み上がると無視できない額になります。小さいから覚えていられる、という考え方が一番危ないところです。

その場で記録する、という一点

入金の記録は、その場で終わらせてください。現金を受け取った玄関先で、車に戻る前に、端末で金額を入れる。所要は十数秒です。事務所に戻ってからまとめて入力する方式は、忙しい日に必ず崩れます。そして崩れた日の記憶は、翌朝にはもう戻りません。夕方に六件ぶんの現金を持ち帰って、そのうち二件が半額だったのか一件だけだったのかを、事務所の椅子に座ってから思い出すのは無理です。無理なことを前提にした手順は、いずれ必ず破れます。

ProTakip では、配送や作業の完了を記録する流れの中で、そのまま入金も記録できます。全額をいただいた、半分だけいただいた、今日は受け取っていない。この三つのどれかを選ぶだけで、残高が自動的に更新されます。担当者の名前と日時も一緒に残りますので、あとから誰が受け取ったのかを探す必要がありません。

その場で記録すると、お客様の前で金額を確認することにもなります。「本日、七点ぶんのお支払いをいただきました」と口に出して記録すると、あとから金額の食い違いが起きません。これはお客様を疑うという話ではなく、お互いの記憶を同じ場所に固定するという話です。そもそも金額の食い違いは、単価が人によってぶれているところから始まることが多く、その手前の整え方は料金表の作り方にまとめています。

一部だけ頂いたときの残高

「今日は手持ちがこれだけなので、残りは次回に」。現場ではよくある場面です。ここで多いのが、いただいた金額だけを控えて、残りを頭の中に置く扱いです。残りは書かれないので、次回の配送のときには誰も覚えていません。二回続けば、その分は事実上なくなります。しかも、なくなったことにも気づきません。損をした自覚のない損は、いつまでも同じ形で繰り返されます。

正しい形は、いただいた金額を入金として記録し、残りをそのご依頼の未収として残すことです。ProTakip はこの残高を自動で持ちますので、次にそのお客様の画面を開いた人が、必ずその数字を目にします。次回の配送に行く担当者が別の人でも、行く前に分かります。画面に残っていれば、切り出し方も自然になります。玄関先で「前回の残りが少しございましたので、本日あわせてお願いできますでしょうか」と言えるのは、金額をその場で確認できるからです。

残りをいつ頂くかも、その場で決めてしまうのが一番です。「次回お伺いするときに」と口にして、次回の予定を先に押さえる。金額と日付の両方が決まっていれば、催促という形を取らずに回収が終わります。お客様へのお伝えの仕方は進捗連絡の運用ガイドの考え方がそのまま使えます。

誰にいくら残っているかを、一覧で見る

未収の管理でいちばん効くのは、一覧で見られることです。お客様ごとの残高が金額の大きい順、あるいは古い順に並んでいれば、今週どこへ回るべきかが五秒で決まります。頭の中の心当たりで動くと、たいてい言いやすい相手から回ってしまい、金額の大きい先が後回しになります。人間は、気の重い順に忘れるようにできています。だからこそ、順番は自分の気分ではなく、画面の並びに決めさせたほうがうまくいきます。

ProTakip では、未収の残っているお客様を一覧で確認でき、その場から電話をかけたり、次回のご訪問を予定に入れたりできます。集荷や配送の予定と同じ画面の中にありますので、「その方面に行くついでに寄る」という段取りが自然に組めます。往復の交通費をかけずに回収するには、これが一番安上がりです。回収のために一日を空ける必要はありません。ふだんの動きの中に混ぜてしまうのが、いちばん長続きする形です。

一覧は、経営者だけが見る数字ではありません。現場の担当者にも、自分が受け持っている先の残高は見えていたほうが動きやすくなります。ただし、会社全体の売上まで見せる必要はありません。権限の分け方は管理システムの選び方で挙げた確認事項のひとつです。

週に一度、十五分の締め

月末にまとめて突き合わせるのは、やめてください。三十日前の一件について、細かい経緯を覚えている人はいません。代わりに、週に一度、決まった曜日の決まった時間に締めます。金曜の夕方でも、月曜の朝でも構いません。決まっていることのほうが大事です。週に一度と決めておけば、思い出す量は七日ぶんで済みます。月末にまとめると三十日ぶんを一度に思い出すことになり、たいていそこで手が止まります。

手順は三つです。第一に、担当者ごとの入金の合計を画面で出します。第二に、手元にある現金と封筒の中身を数えます。第三に、合わない金額があればその日のうちに本人に確認します。ProTakip では入出金を期間別、担当者別に集計できますので、この第一の作業は数十秒で終わります。

ずれは、必ず出ます。問題はずれることではなく、ずれに気づくのがいつかです。三日前のずれは本人が覚えていますが、三十日前のずれは誰も覚えていません。この十五分を毎週続けている会社は、金額の食い違いを相談してくることがほとんどありません。締めの時間を予定表に入れてしまうのが確実です。時間が空いたらやる、という決め方は、繁忙期の最初の週で消えます。

古い未収ほど重くなる — 法人の締め日

回収は、時間が経つほど難しくなります。一か月以内なら「先日の分をお願いします」で済むものが、半年経つと、まず何の代金なのかをご説明するところから始まります。相手方の担当者が代わっていることもあります。古い未収は、金額が同じでも回収の手間が何倍にもなります。しかも古い分ほど、こちらの気持ちの負担も大きくなります。手をつけにくい案件が一覧の下に溜まっていくと、やがてその一覧そのものを開かなくなります。そして、手間がかかるほど後回しになり、後回しになるほどさらに古くなります。この循環に入った未収は、たいてい最後まで回収されません。

法人のお客様とは、締め日と支払日を最初に確認しておいてください。月末締めの翌月末払いなのか、二十日締めなのか。これを知らずに月初に連絡すると、先方の処理の流れに乗らないまま、次の月に回されます。締め日を顧客カードに書いておくだけで、連絡の時期を外さなくなります。

マンションの管理会社や店舗のご契約のように、定期でお付き合いが続く先ほど、この確認が効きます。ハウスクリーニング業の管理システムで扱うような定期清掃のご契約では、毎月同じ手順が繰り返されますので、一度そろえてしまえば、あとは同じ形で回ります。

催促の順番と、預かった現金の受け渡し

催促は、順番を決めておくと角が立ちません。一度目は事実の確認として、二度目は日付のご相談として、三度目に初めてお願いという形にします。最初から強く出ると、次のご依頼がなくなります。「ご入金の確認が取れておりませんので、行き違いでしたら申し訳ございません」という一言があるだけで、受け取られ方がまるで違います。

言い方以上に大切なのは、時期です。忘れていただけの方に半年後に連絡するのと、一週間後に連絡するのとでは、こちらの負担がまったく違います。早い連絡は催促に聞こえず、遅い連絡は必ず催促に聞こえます。関係を壊さない最良の方法は、優しい言葉ではなく、早いことです。そして早く連絡できるかどうかは、記録が手元にあるかどうかで決まります。探してから連絡する会社は、必ず遅れます。

現場で預かった現金の受け渡しも、決めておきます。その日のうちに事務所へ渡す、渡せない日は翌朝一番、金額は端末に記録済みであること。この三つを守れば、封筒の中身と記録が食い違ったときに、どこで起きたのかがすぐに分かります。人を疑わなくて済む仕組みにしておくことが、長く働いてもらうための条件です。信頼しているから記録しない、という考え方は逆で、記録があるからこそ気持ちよく預けられます。現場を任される側にとっても、そのほうが働きやすいはずです。

よくあるご質問

ProTakip でクレジットカードやオンラインでの決済はできますか。

できません。ProTakip にオンライン決済やカード決済の機能はありません。行うのは、いくらいただいたか、いくら残っているかを記録して一覧で見られるようにするところまでです。お支払いの手段そのものは、これまでどおりの方法をお使いください。

請求書やインボイスは発行できますか。

発行できません。請求書やインボイスの様式に対応した書類作成の機能はありません。売上と入金、未収の残高は期間別、担当者別に集計して書き出せますので、書類の作成にはその記録をお使いいただく形になります。

会計ソフトの代わりになりますか。

なりません。ProTakip は会計ソフトではなく、日々の受注と現場、集金を回すための業務システムです。決算や申告の書類は作成しません。記録した入出金は書き出せますので、会計の作業に渡す材料としてお使いください。

スタッフが受け取った現金と、記録が合わない日があります。

週に一度の締めをおすすめします。担当者ごとの入金の合計を画面で出し、手元の現金と数え合わせ、合わなければその日のうちに本人に確認する。三日前のずれは本人が覚えていますが、三十日前のずれは誰も覚えていません。

未収が残っているお客様は、どこで確認できますか。

お客様ごとの残高を一覧でご覧いただけます。金額の大きい順や古い順に並べ替えられますので、今週どこへ回るかを決める材料になります。集荷や配送の予定と同じ画面にありますので、その方面に行くついでに寄る、という段取りが組めます。

最初の3か月は無料でお試しいただけます

Android と iOS に対応しています。Google Play または App Store からダウンロードして、その日のうちに受付を始められます。

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